追悼 宮内和之 【ロックギタリスト】

conpati2007-12-19

僕が技術一辺倒をやめ・LAサウンド離れ・ビーイング離れ・J-フュージョン離れをする『目覚め』をくれた業界に生き残る貴重な『本物』のロック兄貴、宮内和之氏が今生での役目を終えられ、逝ってしまわれた。



大きなものを残して行ってくれました、ありがたいありがたい。この人に出会わなきゃ僕はロックを精神論や根性論だけのチープなものしかないと思い込んで、本来伴う豪快さや、それに伴う格好よさをいつまでも見つけられなかったろうね。



間違いなくいつまでもバカ高いカスタムギターを所有することのみに満足して、高い機材に囲まれることを満足として、「ジャズが」「理論が」ってコンプレッサーをかけて、「コードにあったソロを」とか延々そんなことを言ってたろうね。



そもそもの出会いは僕が大学を卒業して、「音楽で食っていくんだ俺は!なんて言ったものの、まったくコネも充てもない(今もないが…)さてこの先どうしたものか…」と路頭に迷っていたときに、友人に連れて行ってもらったイベントライブでのこと。 堂々と言いたいことをいい、プロのクセに『いかにも業界人みたいな』説教くさい話を一切しない、カッティングなんて腰が動いてナンボでしょみたいな、1コーラスめと2コーラスめのブラッシングの位置がちがうとか、そんなの全然こだわるとこじゃないし、かんけーねーよみたいな(笑) とても第一線で活躍されているミュージシャンとは思えない豪快な発言の数々にノックアウトされたものです。


この人はアーティストとかミュージシャンというか、ああ『ロックギタリスト』だなと、『ロック兄ちゃん』だなと。ロックの格好よさを体言しておられる方であった。 日本の業界にもこんな格好いい人がまだいたのかと、惚れ惚れしたものです。なんつか、寂しいというか悲しいというか、それはもうこの人に合えないという寂しさだけで、絶望とかそういったものはなく、これまで色々もらいすぎたので『ありがとう』としか言えないですな。



これからもカッティングを刻み続けるぜ〜







彼を「こいつぁただモンじゃねえ!」と意識した曲は斉藤和義氏のワンダフルフィッシュでのカッティングでした


「同じ音がずっと続いているだけなのになんでこんなに気持ちいいのだ?」


とそれ以来僕の中でのカッティング王です




本当にありがとうございました。