20代、Mr.BIGのポール・ギルバート氏と、AIRCRAFT期のTUBEの春畑さんを再現するために導入した想い出のギターPU。ポール並みのマシンガンピッキングをすれば高音弦で「ピキャキャキャキャ」という独特のピッキング音が出るようになる、それを目指していつも速弾き練習に明け暮れた大学生時代、そんな想い出のPU、ディマジオのトーンゾーン。

それを10年ぶりにつけました。最初DuncanのJBから載せ替えたときは『むちゃくちゃ歪む!どこでもピッキングハーモニクスが出る!』と感激したものです。
00年代後半にはアンディ・ティモンズにハマり、ディマジオ AT-1に載せ替え、それを8年くらい愛用してました。(特性的にはIbanez JVM7に乗っているEVOLUTIONと特性が似てる印象)トレブルの主張も強すぎず、MID~LOWが太く、ハイゲインでとても使いやすいPUでトーンゾーンを卒業してから長らくつかってました。
10年代中盤~後半にかけて、Suhr Pro SeriesとAIRCRAFT AC-5春畑モデルの売却に伴い、2018年頃にはパッシブのハムは一切所有なし。ハムPUはAIRCRAFT AC-7(増崎モデル)とLukeのEMG85のみに。コロナ禍に突入し、ライブもなくなりギターレッスンを始めすっかりストラト使いに。

コロナ禍中盤、ちょうど90年代初期モノのフェンダーヘッドで作ってた頃のSCHECTER(日本製)を中古で入手、それに載っていたDuncan 59でパッシブハムPU復活。しかしまたこのPUが歪まない、全然歪まない。

これはDuncan 59ですね、レギュラースペースなので、ポールピースと弦間が全然合っていないのが写真でもよくわかります。
それよりちょっと前にディマジオから発売されていたLukeのソロアルバムと同名のパッシブPU『Transition』 これ意外なことにディマジオのラインナップのなかでもかなりのハイゲインモデルでして、YGのPU紹介動画でも「メタルでも使いやすいPU」と評されるほどハイゲイン。
これはディマジオのトランジション(レギュラースペース)やはり弦間とポールピースが合っていない。2.55参加一年目はほとんどこのSCHECTERとFreedom CGRをメインで使用。まだアームユニットの交換前の写真。
このディマジオTransition、AT-1と同じくトレブルが抑え気味でハイゲイン特有のギョリギョリした(?)嫌な感じがなく、歌モノからクランチのローゲインまで非常に使いやすいモデル。今現在の私のパッシブPUのメインはLukeシグネチャーの『Transition』(トランジション)になった。
そんな中、2025年の初夏、激烈にネックの状態の良い、山野楽器が代理店をやってた時代のEpiphoneのFlying 58 V(現在の販売はGibson Japan)が入手できた。 しかしオリジナルピックアップは壊れててるのかと思うほど、モコモコのこもったサウンド。(ジャズやクリーンなブルースをやるならまだしも、こんなにトレブルが抜けないのでは、ロックはできない…)となる。
そこでフロントには昔手放したAIRCRAFTの春畑モデルに付属していた、交換して20年くらいお蔵入りしてたTom Holmes H450を選択。
上州屋の地下にあった頃のイケベ渋谷で購入したショップオーダーモデルだったのですが、何故かPUにはローゲインなTom Holmes H450がF,Rともに付いていました。リアだったら本当は455のハズなのに…。
当時の春畑氏はすでにToneZoneユーザーだったはずだが、当時のイケベが値段をある程度のものにするためのオーダーだったんでしょうかね。そういえば、当時も春畑道哉シグネチャーとしては販売してなかった気がする…。
余談だけど、これ実はコロナ禍にギターを習っていた、私のギターの先生でもあったプロギタリストの外園一馬氏の誕生日に、(一方的に)私がプレゼントしたものだったのだが、師は割とオリジナルを尊重されるタイプであまりPUを交換したりされないことから、結局2年後に未使用で返却されてきた(笑)

コロナ禍でライブイベントなどがが少なくなり、お時間に余裕があった頃に外園一馬さんに月1~2回のレッスンしてもらってました。(今でも通信レッスンでお世話になっている今堀良昭先生と同時並行して習っていた)
フライングドッグ系の声優さんにとどまらず、矢沢永吉さんのバンドやT-SQUAREへのサポート参加など、さらに多忙になられた今では難しい事なんだろうなー、今となってはいい思い出です。
なんかしかし、今見るとマスク姿も懐かしいな(いまでも必要があれば装着するけどね)
話は反れましたが、リアにはSCHECTERに乗せてたトランジションを搭載することにより、Epiphoneのギターとは思えないほどリッチなサウンドに。さてステージでどうなるかね?

【写真】リアに載せているのが、神戸三ノ宮にある楽器屋さんキュージックさんで購入した中古のTransition。 元々はSCHECTERに乗せて、メインで使用していたのだけど、レギュラースペースでポールピースがFスペースの弦間に合っておらず、それがずっと気になっていた。この度Gibsonスケールに移設し、気になっていた弦間もピッタリ。
んで、エピフォンに移植したため空いてしまったSCHECTERに今度は何を乗せようか…となった。もう一度Transition載せるか?と思ったのだけど、このところの世界情勢で輸入品がどんどん値上がり、15000円代で買えてた商品も続々2万円オーバーに…。しかも、欲しったゼブラのF-Spaceのトランジションは半年待ち。
他のPUをデジマートを探したところ、福岡のファインギターズさんという個人経営の楽器屋さんがTone Zoneの中古を販売してたので、懐かしさもあり購入。「磁力も落ちてません」と計器でちゃんと測って、専門的な解説もしてくれてたので、メルカリで素人さんから買うよりも、安くて安全という奇跡的な出会い。(ファインギターズさん、ありがとうございました。)
https://fineggg.jimdofree.com/
ビンテージ好きでもない限りはあまり知られてない事だったりしますが、PUって経年で磁力が落ちるんですよね。(私も最近になって知りました…) それをちゃんと計器で測った数字を写真付きで掲載してくれてたファインギターズさん、このお店は信頼できるなと思った。

ちゃんとFスペース。前のがレギュラースペースだったので、ポールピースがずれまくってて、それが気になってたんだわな~。
次回の新曲REC前日にPUを載せ替えて、リーダーの家へ行って早速録音。とりつけた当初は「低音が滑る感じ&5.6弦の細さ」という、僕が昔ToneZoneを使うのをやめた理由をパッと思い出すサウンドで、(やっぱ微妙だったかなぁ…)といった印象だった。
しかし使っているうち、「抜けるトレブル、5.6弦が細く聞こえるがゆえに、ブーミーにならなくて、クリアに聞こえる中~低音」これがいい感じ!(もちろんコレも昔、良い点として感じていたこと)
また、SCHECTERのアッシュボディのジャリジャリっとした高音部分がいい感じに楽曲の中で映えてて、一曲まるまるToneZoneで録音してしまいました。
うちのバンドの曲は『ロック』と言えどあくまでも「リーダーの歌主体」なので、それなりのミックスを施されて、存在感は薄めになるだろうけど、音源ではどう聞こえるのかが楽しみ。

【推薦盤】
00年代初期の、フェンダーがメイン使用になる前の春畑さん。AIRCRAFT AC-6期の春畑サウンドではToneZoneとOD-100との組み合わせ。
春畑さんは96年くらいから、2003~4年くらいまでのFenderに乗り換える頃までのAIRCRAFTメインで使用していた頃、かなりいい感じの「ディマジオ ToneZoneサウンド」が聞けます。
個人的にはBRAVO(1997)HEAT WAVER(1998)とかBlue Reef(2003)とかあの辺りのサウンドが超良い感じ。
90年代中~後半のMr.BIG、ポールが当時メインで使用していた赤のPGM400~500と青PGM100のIbanez PGMでも最高のToneZoneサウンドが聞けます。(300はPAF FRO)
あと、2025年の今では入手困難のようですが、ギタリスト西山毅氏のソロアルバム、「CREATURE」(97)でも良いサウンドとプレイが聞けます。
当時、西山氏はFERNANDESでオリジナルシェイプのシグネチャーモデルを発売しており、そのギターにはトーンゾーンが2発載っていたと記憶しています。おそらくこのアルバムは全編トーンゾーンなのでは?(もしかしたら赤黒の、今でもメインで使ってらっしゃるブラッド・ギルスカラーのギターかもしれないですけど。)
このアルバムはYG系プレイの教科書のようなアルバムで、90年代テクニカルのオンパレードなので、あの頃のサウンドが好きな人に絶対オススメ。そしてまず曲が良い。私も保存用、聴くようと2枚所有しています。新品での入手はもはや難しいと思いますが、もし中古やオークションで見つけたら絶対買ったほうが良いです。

