終活のSCHECTER

 私の所有するSCHECTER、90年代前半製造の謎のモデルだったのですが、最近になってやっと詳細がわかりました。

 

 検索していたら、中古販売店のページにヒット。すでに販売済みの跡でしたが、メイプル指板にSCHECTERのデカいポールピースの3シングルモデルの写真が出てきました。92年頃の日本製モデルでST-JDという品番のようです。

 

 ボディーカラーも、ネックの具合やジョイント角度、ゴールドパーツも全く一緒。ボディはこれまでアルダーだと思っていたのですが、アッシュだったようです。

 

 比較的軽量だったのと、木目が大人しい感じだったので、アッシュだとは思いませんでしたが、私史上初のアッシュボディ・ギターとなりました。(特にアッシュっぽさを感じるかといえば、正直あのジャリっとしたトレブルの感じはないような気がします…少しは出てるかな?)でもアッシュだと、アルダーよりトレブルのジャリっと感がもっと出てる気がするんですよね~。

 

 インスタでつながっている人からもコメントを頂きました。それによると、「良いギターだったが、ネックがすごく動く」ということでしたが、私のものもまさにそれ。上下左右どうにも手が付けられないほどに捻じれ、波打ちしています。

 

2年ほど前に大阪のハイエンドミュージックで、指板修正とフレット打ち直しを行いました。そのおかげもあって、今では普通に(?)使えています。

 

 1弦側を低くしようと設定すれば、6弦側が大きく湾曲してしまい、とんでもない弦高になってしまうのですが、別に6弦側で速弾きとかしないし、太い弦の振幅を考えれば、むしろ6弦側だけ弦高が高いのは理にかなっているのではないか…などと考えています。

 

 そもそもこのギター、病気で余命幾ばくもない知り合い(かなり年上)の方が、終活で手放されたものでした、その方はギター好きだったものの生前は料理人として多忙で、このSCHECTERもほとんど弾かれていない状態でした。

 

 ものすごいタバコのヤニまみれで、最初それを落とすのに苦労したものです。また上にも描いていますが、ネックにもものすごいクセが出ており、ちゃんと使えるようになるまで2年を要しました。

 

 そして現在は、シャーラーFRTの穴が馬鹿になってきて、オクターブが固定できなくなってきて、もう満身創痍…。ですが、こういう苦労させられるギターのほうが私は好きになってしまう性分なんですよね、正直修理代がもうすぐ新品販売時の本体購入代金に追いついてしまうのではないでしょうか。(現在の修理代は、すでに中古販売価格は超えている…)

 

 程なくして、持ち主の知り合いが亡くなったことを知りました。私は仕事でいそがしかったその人が生前弾けなかった分、このSCHECTERを弾き倒して行こうと思います。