もう一人は東京を中心にセッションや録音で活躍されている、外園一馬先生。
以前はマクロスΔでの西脇辰弥さんの素晴らしいアレンジのライブトレーラーで一気にマクロスΔの音楽のファンに鳴ってしまった私は、ライブを見に行き、外園さんの存在を知る。それから1ヶ月ほど経って、友人のギタリスト中澤一陽さんが2018年の春頃に誘ってくれた、クラシック・ロック・セッションという企画ライブにて外園さんに初めてお会いしてから、ずっと行けるライブに通い詰め、去年から本格的にインプロビゼーションを中心に教えていただいている。
そんな外園さんが、日本を代表するインストバンド、T-SQUAREのRECに参加というビッグニュースが飛び込んできた。そしてなんとツアーまで…(これはもう行くしかない!)と思い立って、いつも一緒にライブに行く知人の奇跡の引きで、12/24クリスマスのプレミアチケットを取ってもらった、私は開催地も知らぬまま…。
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開催地も知らぬままチケットと仕事の休みを確保してしまった私は、ライブ2週間前に開催地が神戸のチキンジョージであることを知る、今年一番頭が真っ白になった瞬間だった。
「え、無理ならキャンセルしてもいいよ…」という知人の言葉が遠くから聞こえてくるが、私は(いかに日帰りで帰るか、誰かに出勤を替わってもらうか…金はどうするか…)で頭がぐるぐるしていた。
しかし、奇跡的にもスタート時間が16:30分!(これならどう考えても19:30にはショーは終わる!日帰り可能!!)とライブ参加は確信へ変わった。
神戸には母の行きつけの病院があり、数年に一度の定期検診があるので、それで行ったのが4年くらい前だったかな…。なので神戸を訪れるのはそれ以来。
そもそも遠くに行くこと自体、コロナ禍になってから旅行らしい旅行は本当に久しぶりで、その理由が自分の師事する外園さんの、しかもあの『T-SQUAREのライブ』というのはなんとも感慨深い…。
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待ち遠しい日々はあっという間にライブ当日となり、数年ぶりの神戸へ。何年ぶりかに乗る東海道新幹線は新型になっており、過去私が乗った新幹線とは比べ物にならない加速度を見せる。
ライブ開始より6時間近く前に現地に到着し、まず神戸の友人と落合いながら現地を散策。時間ギリギリになりながら、チキンジョージでいつもの知人と合流、もうすでにものすごいファンの方がならんでいる。
(このSQUAREファンの方はほとんどが外園さんを初めて見るわけだな…。大御所『安藤まさひろ』さんのフィルターを通して、厳しい目で見るわけですな! SQUAREファンの皆さんに、一丁カマしちゃってくださいよ!『ギタリスト外園一馬』を見せつけちゃってくださいよ!)と謎の気合を入れながら、アウェーな会場に突入する外園一馬ファンの2人であった。
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ライブは終わり、チキンジョージでこの記念すべきライブを見られた多幸感に包まれていた。
外園さんの『遠慮して出すぎず』でも『存在感が薄い』わけでもない、といって、無駄にしゃしゃり出るわけでもない、SQUAREでの距離感を把握した上でのしっかりとした存在感でした。さすがその辺は数々のサポートやレコーディングに参加された経験が生きている、まさに歴戦の勇士といったところ。
初めて聴く曲から、定番のあの曲まで。『無駄な音なく、必要な音を必要なところに』、何の曲だったか失念してしまったが、外園さんの得意とするカントリーパッセージを聴いたときには、「出たー!」って感じでちょっと嬉しくなった。
SQUAREメンバーは個人個人では誰かのセッションなどでお見かけしたことがある方ばかりでしたが、T-SQUAREとして見たのはこれが初めて。本田さんは特に20年くらい前からずっと増崎さんのセッションでお見かけしているのに、SQUAREでは初めて。
で、本当に初めてなのは伊東たけしさん。この人のプレイにはちょっとハマってしまった。一音一音を大切にした、大人のプレイ、歌い方、アダルティな感じ…。とにかく音数とテクニックで攻める本田さんとはまた違ったタイプの、聴かせるプレイヤーだ、いい!すごく!
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最初から最後まで本当に刺激的で面白い遠征でした、なかなかこの偶然の重なる面白さはないんじゃないかな。でも全部が起こるべくして起こっている出来事だって思う。