FERNANDES LA-80KK
90年代初期~中期に流通していたL'Arc~en~Cielのkenさんのシグネチャーです。
私はラルクを一切通っていないのですが、SSHでロックFRTというスペックが私にヒットし、思わず購入。ボディはソフトメイプル2P。ソフトメイプルというものがよくわかりませんが、メイプルボディの10万以下のモデルはかなり希少価値高いのでは???
重量は少し重めな感じがするが、アルダーとはそれほど体感重量としてはかわらない気がしました。メイプルだからなのかトレブルが目立つジャキジャキのサウンド。
「ボディがメイプル」というところ、LUKEファンの方はオッ?と思われるかもですが、VAのLUKEの仕様を連想させます。LUKEファンの私はそこに釣れられて購入したのもあります。(あれは1Pメイプルですが)
ミニスイッチはリアのタップON/OFF、1Volの仕様。FERNANDESオリジナルPU、決して悪くないのですが、やっぱり輪郭がボヤッとしててキレがまったくないため、後にアンディ・ティモンズシグネチャーPUに交換してなかなか良い感じになりました。
内部キャビティは防磁処理されておらずノイズまみれ。
Freedom Custom Guitar Researchの『Noise Hell』を内部に塗りたくり、ノイズ減少に成功。
リアのシングルサウンドは使用しないので、タップのためのミニスイッチを取り外し、普通の5WAY、1VOL仕様に変更。ライセンスドトレモロの精度は非常によく、繊細に反応し抜群の精度。
とにかく防磁処理がPG裏の一部にしかされていないのでノイズが多い! 先程の防磁塗装をキャビティ内に施し、防磁シートを購入して、PG裏全体に追加して貼り付けた。そうするとかなりノイズは減りました。
ネックの設計のバランスが非常に良く、幅広・薄型のネックに山の低いのっぺりとしたフレットでありながらガンガンに速弾きができるネック仕様。僕はこのおかげで、『低いフレットを使用することにより、指が直接ローズに触れる心地よさ』というものを知ることができました。
90年代中盤頃のモデルですが、昔の日本製ギターに共通して言えるのはネックが軟弱なものが多い。 私は「昔の日本製ギターは品質が良い」と、何でももてはやす今の風潮には少し疑問を感じています。
アームの精度の良さと、フレット・ネックの具合の良さに惚れて2年ほど使用したものの、軟弱なネックと、PUを買えたところで前に出てこないサウンドに見切りをつけて売却。
ただし、10万以下でこのレベルのギターを探しても、まず今それに匹敵するエントリーモデルはないでしょう。
某動画で『コスパおばけ』と、いわれている某社のエントリーモデルですが、正直言って、90年代のギターと比べるとクオリティは勝負にならないと思います。
そう考えると10万以下でこのクオリテイはやっぱり「驚異的」とまでは言わないけど、かなり頑張って作ってたって感想は素直に出てきます。
これは最終形態。 フロントにオヤイデ電気スタッフオリジナルのプロトPUを2個搭載し、リアにはアンディ・ティモンズシグネチャー、ディマジオAT-1、先に述べたようなコントロール系を簡素化し、シンプルで実戦仕様の状態になったもの。
「ボディがメイプルのギターでサウンド的に秀でていたところ、良かったこと」は特にこれを使っていた頃には感じられませんでした。「ソフトメイプル」という種類がそうさせたのかもしれません。これがハードメイプルだと当然音が違うそうなので…。